アラムコ・アジア・ジャパン(AAJ)は先般、公益の増進と、地域の人々の科学技術への理解を深め、その知識の普及拡大に貢献すべく、日本科学未来館との協定に調印しました。
日本科学未来館は、一般的には、未来の博物館を意味する「未来館」の略称で知られ、知識社会の推進を軸とした、2018年のAAJとサウジアラムコの企業の社会的責任における新たなパートナーとなりました。
東京都内にある未来館には、毎年世界中から100万名以上の見学者が訪れます。体験型の展示は最先端の科学技術を紹介するだけでなく、科学技術がどのように未来に影響を与えるかについて見学者の理解を促します。
調印式で、AAJの代表取締役社長オマール アル アムーディ(Omar Al Amudi)は、今後の未来館との協力を楽しみにしていると述べ、さらに次のように付け加えました。
「サウジアラムコは先般、アブドゥルアジーズ王世界文化センター (Ithra) を開館しました。 このイニシアティブは、大ホール、近代的な図書館、展示ホール、博物館などの多目的施設を通じた異文化交流の発展促進を目指しています。そしてこれは、特に文化・芸能分野においてサウジアラビアの『ビジョン2030』に忠実に沿った取り組みでもあります。今回の協定が、AAJ、Ithra、未来館の協力と連携の新たな一章となることを願っています」
また、未来館館長である毛利衛氏は次のように述べています。「このような関係を築ける私たちは本当に恵まれています。私たちには 、科学技術は文化と切り離せない不可欠な要素であるという強い信念があります。様々な文化から知恵を集結し、組み合わせることで、より良い未来を創り出すことができます。 双方の基盤におけるこのような活動は、相乗効果をもたらすことでしょう」
相互交流と進化
未来館には、科学技術の将来を思案し、意見を語り、見学者が思わず足を止めるようデザインされた独自の仕掛けがあります。
未来館にある世界初の有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルを使った地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」は、世界の気象パターン、海洋温度、その他の地理的、科学的、社会経済的事象をバーチャルに、そして即時に映し出します。これは、NASAのスペースシャトル・ミッションで1992年と2000年に2度の飛行をした初の日本人宇宙飛行士の毛利氏の願いに基づいて作られたものです。毛利氏は、自身が宇宙飛行士として宇宙から見た美しい地球の光景を人々と共有したいと強く感じていたのです。
未来館を訪れる人たちは、様々な種類の動くヒューマノイドロボットに出会うこともでき、ロボットと共存するという未来社会について想像をかき立てられます。 また、同館には、社会の多様な人々と科学技術をつなげる科学コミュニケーターが存在し、専門知識やコミュニケーションスキルを活用して、展示物について訪れた人たちに分かりやすく説明を行います。
未来館の活動のキーワードは、連携や関係、連結を意味する「つながり」です。人口 100億人と地球の歴史46億年との関係を踏まえ、将来の活動実施に向けて国内外の組織との連携が重視されています。 AAJは未来館との「つながり」を楽しみにしています。