サウジアラビアと環境への誓い

東部州知事サウード・ビン・ ナーイフ・ ビン・ アブドゥルアジーズ・アルサウード王子の支援のもと、サウジアラムコは、2025年までにサウジアラビア原産の樹木100万本を王国各地に植樹する意欲的な環境スチュワードシップのイニシアティブを立ち上げました。

「サウジアラムコ環境イニシアティブ-100万本の植樹」は、2017年にアラビア湾岸沿いに200万本のマングローブ植樹することを成遂げたプロジェクトに続き、サウジアラビアの生物多様性の育成に向けたサウジアラムコの継続的な努力を踏まえたものです。これらの環境スチュワードシップの取り組みは、「サウジビジョン2030」や、生物多様性の保全に関する国連条約にそったものです。

次世代への種まき

敷地50万平方メートルのアラムコ・エコパーク事業は知事により正式に開始され、本プロジェクトの立ち上げを飾りました。 エコパークの設立は、生物多様性を育み、次世代への「種をまき」を行うと同時に、地域生活の向上に多大な貢献をもたらすことが期待されています。

式典では、生態系と自然植生を維持し、植樹を支援するために必要な手続きとその活性化のため、サウジアラムコと環境・水資源・農業省との間で覚書(MoU)の調印が行われ、アハメドS. アレヤダー大臣とサウジアラムコのコーポレート・アフェアーズ バイスプレジデントであるナサールA. アルナフィ―シが、MoUに署名しました。また、本プロジェクトキックオフとして、要人の方々が3本のサウジアラビア原産の樹木を植樹し、式典は締めくくられました。

この式典では、サウジアラムコの環境への取り組み全般に関する短編映像のほか、この新たなイニシアティブについて詳細が発表されました。アブケイク・プラントオペレーション部門の技術者ムハンマド S. アルクライフィが、本イニシアティブについてプレゼンテーションを行い、目的や戦略のほか、樹木への灌漑を行うためにポリマー技術を活用した実績を説明しました。

環境保全の模範

サウジアラムコ社長兼CEOのアミン・ナサールは知事自らの「参加と支援」に謝意を表し、アラムコ・ エコパークでの本プロジェクト立ち上げの参加者に対し、サウジアラムコが「常に環境保全の模範となる努力を行っており、本イニシアティブは、サウジアラビア王国の次世代に向けて、自然環境を保護し、生態的均衡を促進する上で科学的かつ実用的なモデル」だと説明しました。

ナサールは、王国には集中した保護を必要とする独自の環境が数多く存在すると述べ、本イニシアティブの鍵となる幾つかの欠かせない要素を指摘しました。植えられる樹木には最低限の灌漑が必要となりますが、本プロジェクトの用水には廃水を再利用し、貴重なサウジアラビアの地下水源は手つかずにおこなわれます。

さらに、必要な灌漑用水を最大70%削減するために技術とイノベーションを活用する予定だとナサールは述べています。 このイニシアティブにより、年間2,000万キロ以上の炭素隔離が生み出されるほか、日陰と蒸発散量が増加し、周辺地域の気温低下が期待されます。

砂漠化との闘い

王国国内各地にサウジアラビア原産の樹木を戦略的に植樹することは、砂漠化との闘いに役立ちます。基本的に砂漠化は、植生の喪失によって引き起こされる砂の移動を伴い、薪木の過度の伐採、オフロードの運転、過放牧、非効率的な農業慣行や長期の干ばつなど、複数の要因によって引き起こされます。 また砂漠化は現在、世界の持続可能な発展にとって最大の脅威のひとつと考えられています。

樹木、低木などの植物は、砂を安定化する上で極めて重要な役割を果たします。 樹木の根は砂同士を結合させるのに役立つだけでなく、植物そのものがその地形における風の動きを弱める効果もあります。 砂漠地帯での大量の樹木の損失は、軟弱な砂基盤を風が拾って空気中に吹き飛ばし、砂嵐の原因となる大量の粉塵を生み出すのです。

土着の植物や樹木

サウジアラムコのイニシアティブでは、王国内の自然と調和した原産の樹木26種を利用しています。 植樹する原産の樹木は、降雨量が少なく、塩分の多い土壌と水を含む環境に適応しています。 環境専門家たちによると、王国固有の在来動植物全体の33%が絶滅の危機に瀕しており、生物多様性を回復する最も重要な方法のひとつは、原産の樹木や低木の植樹と言われています。 これらの植物は、在来動物の生存率の向上に役立ちます。

さらに、古代ベドウィン族は何千年もの間、2,500種以上の植物の多数を食糧、医学、化粧品、さらには芸術のために用いており、原産の植物はサウジアラビアにとって文化的妥当性のあるものだと考えられています。本イニシアティブは、このような独自の文化的遺産の保全にも役立っているのです。

原産の植物は、いわゆる「外来」植物種より少ない水しか必要とせず、さらに灌漑用水には、廃水が再利用されます。 地下水を使用しないため、王国の貴重な地下水資源の維持に役立ちます。

節水のテクノロジー

サウジアラムコは自社が有する最良の灌漑手法にのっとり、今回のイニシアティブで使用する最も適切な節水テクノロジーを引き続き探求していきます。 その中の1つが、必要とされる灌漑用水量の削減に寄与するために半乾燥地域で使用されてきたポリマーの活用です。 ポリマーを各プラント付近の土壌に注入し、大量の水を吸収して保持させると、周辺の植物はポリマー内に貯蔵された水を吸い上げることが可能となります。本イニシアティブを通じ、このテクノロジーの実現可能性と適合性を含め節水技術を調査していきます。

また、他の恩恵として、気温低下による表層水および再生可能な地下水の水位の上昇や、二酸化炭素の吸収による汚染の減少に寄与することが挙げられます。

他の取り組み例

本イニシアティブは、持続可能性、生態系の均衡、そして生物多様性の促進に向けたサウジアラムコの新しく重要な貢献を代表するものです。 過去5年間だけでも、以下のような多数の大規模な生物多様性イニシアティブを実施してきました。

  • 200種以上の在来動物や移住動物および原産の植物を保護するために、637平方キロメートルの柵付き保護区域をシャイバに設置

  • 何十年間もの間、地域で絶滅していたアラビアオリックス、アラビアサンドガゼル、ダチョウをシャイバ野生生物保護区に再導入

  • アラビア湾沿岸に200万本のマングローブを植樹

  • アブケイク西部にある国際的に重要な湿地の保護と復旧

  • タルート湾にマングローブ のエコ パークを建設

  • サウジアラビアのすべての鳥類の分布と個体数をマッピング

  • アラビア湾岸西部の海洋地図を作成

  • ダーランの生物多様性に関するフィールドガイドを作成

  • アブハー、アブケイク、バーラ、ダーラン、東西パイプライン、ハラズ、クライス、クルサニヤ、メディナ、ミデヤン、サファニヤ、タナジブ、ウダイリヤなど、サウジアラビアにある数多くのサウジアラムコ施設で総合的な生物多様性調査を実施