サウジアラムコ社長兼CEOのアミン・ナセルは、先般開かれた2018年社長賞授賞式の参加者に向け、サウジアラムコが積み重ねてきた歴史が輝かしい未来につながっていると語りました。
授賞式は、メンテナンスと信頼性、安全性、環境スチュワードシップ、オペレーショナル・エクセレンス、合弁事業の重要カテゴリーにおいて、トップレベルの実績を達成した20部門の表彰のために開催されました。
長年にわたり大切にされてきた価値
ナセルは賞を授与する前に、サウジアラビア初の商業用石油の発見に尽くしたマックス・スタイネケ(Max Steineke)とカーミス・ビン・リムサン(Khamis Ibn Rimthan)の80年前の功績に遡り、卓越性は常にサウジアラムコの成長と価値創造に向けた長期計画での「コアバリュー(基本的価値観)」であり続けてきたと述べました。
「パイオニアたちが初期に確立したこれらの価値観は、時の試練に耐え、各世代のアラムコ社員たちは誇りと共に卓越性という遺産を引き継いできました。その歴史は、前途に待ち受ける課題と機会に対する十分な備えとなっています」とナセルは語りました。
今年度表彰された部門は、世界有数の総合エネルギー・化学企業になるというサウジアラムコの目的達成のために必要な取り組みを代表している、とナセルは述べています。
「進化を続けるにつれ、サウジアラムコの将来の姿は今日とは違って見えてきます。しかし、はっきりとわかっているのは、我々にはこの目的を実現させる社員たちがいるということです。これらの成果は単独で起こるわけではなく、本日讃えられる成功において重要な役割を果たした社員、チーム、コントラクターの皆様にも感謝の意を表したいと思います」とナセルは語りました。
この賞は、業務設備、そしてサウジアラムコの多種多様な業務を反映するサービス組織の両方を対象に、明確に定義された測定可能な基準を用いて、各分野における総合的な業績を表彰するものです。
S-Oilは合弁事業部門において3つの賞を受賞し、ウスマニヤ・ガスプラント(Uthmaniyah Gas Plant)、北部地域産業保全業務部門(Northern Area Industrial Security Operations)、およびヤンブー液化天然ガス分留部門(Yanbu NGL Fractionation)が、他のカテゴリーでそれぞれ2つの賞を授与しました。また、アブケイク地区担当ではプラント(Abqaiq Plants)とプラント保守部門(Abqaiq Plants Maintenance Department)それぞれが表彰されました。
王国の「貴重な天然資源」に重点を置く掘削および改修サービス
掘削・改修サービス部門は、安全性と環境スチュワードシップに重点を置きながら、途切れることの無い掘削作業を確保する取り組みが評価されました。
今年の式典で紹介されたリサイクルのイニシアティブでは、以前は処分されていたものの現在は修復、再調整、再利用されている掘削泥とスーパーサックが展示されました。このイニシアティブは、有害な化学物質の削減、汚染の低減、埋め立て利用の削減、水資源の保全、大幅なコスト削減などにおいて環境保全上の多くの利点をもたらしました。
「この賞は、サウジアラムコの社員の献身とあらゆるレベルの経営陣の一貫した協力を評価するものであり、経営効率を向上させる創造的な解決法を見出すとともに、私たちが王国の貴重な天然資源の責任ある管理人であることを示すものでもあります」とマネージャーのナイーフK. アルガフェル(Nayef K. Al-Ghafel)は述べています 。 「我々は、これらの資源が将来の経済成長の原動力として責任を持って確実に守られ、使用される方法を引き続き模索していきます」
ハラダ・ガスプラントで続く環境スチュワードシップの「旅」
ハラダ・ガスプラント部門(HdGPD)は、環境フットプリントを最小化する戦略的アプローチを採用したことで評価されました。
水の保全に関して、HdGPDはRO処理水を再度ROプロセスに通し、製品タンクに入れることにより、毎年750万ガロン以上を節水しています。さらに、当部門は、一般的な認識、取り扱い、方針表明や保管の促進を含む、最高レベルの天然起源放射性物質(NORM:Naturally Occurring Radioactive Material)汚染対策プログラムを採用しました。このプログラムでは、労働安全衛生と環境(HSE)の最高基準が確実に適用されるよう、国際的な認証を受けた従業員が主導しています。
HdGPDのマネージャーであるタリク A. アルトゥライリ(Tariq A. Al-Turairi)は、当部門が環境保護局と協力してこれらのイニシアティブを完了したことを報告しました。
「我々の旅は続き、企業市民として、我々の環境と地域社会へのスチュワードシップをこれからも奨励してまいります」とアルトゥライリ(Al-Turairi)は語っています。
安全性を最優先事項に掲げるマニファ製造部門
マニファ製造部門(MPD:Manifa Producing Department)は、多数の安全イニシアティブを確立し、2017年に安全性重要業績評価指標のすべてにおいて事故ゼロという素晴らしい結果につながったことが評価を受けました。
さらにMPDは、2015年と比較して2016年の交通違反を71%削減し、2017年にはさらに72%を削減しました。この改善は、悪天候時の交通規制、携帯のSMSメッセージ、啓発Eメール、公共交通の利用促進により達成されました。
MPDは、コントラクター用の安全ハンドブックの作成やワークショップの実施といった安全啓発プログラムを確立し、その結果2017年にコントラクターの事故ゼロを達成しました。就労許可の調査結果による継続的な低下は、2017年には3.5%に達しました。その他のイニシアティブには、「マニファ安全大使プログラム(Manifa Safety Ambassadors Program)」と「緊急対応計画eラーニング(Emergency Response Plan eLearning)」コースなどがあります。
「私たちは常に安全を最優先事項に掲げており、最高の安全文化を持ち、それを長期的に維持するための新たな方法と手段を考えることを常に従業員に奨励しています」と、部長代理のナイーフA. アルスラミ(Naif A. Al-Sulami)は述べています。
メンテナンスを三本柱とする鍵アブケイク・プラント
アブケイク・ プラントのメンテナンス部門が、3つの柱である、資産、労働力、それらの相互作用を促進するプロセスにおいて、「メンテナンスと信頼性」部門賞を獲得しました。
資産に関して、当部門は、スムーズな運用に向けた装置と機器の信頼性を維持する新たな手段を絶えず模索しています。
プロセスに関しては、資産との相互作用において労働者が利用できる活動、システムや物流の種類を厳密に監視しています。実績強化の例として、当該地域向けの「メンテナンスと信頼性諮問委員会」の設立と当部門の改革および検査の最適化などがあります。
労働力は、大半が25歳未満であり、集中的な知識移転プログラムを確立することは、知識の格差を埋め、従業員能力の向上に役立っています。
「この賞は、安全と信頼の維持において常に卓越した成果を上げるための大きな励みになります」と、マネージャーのサラー A. アルジュライダン(Salah A. Al Juraidan)は述べています。 「才能豊かな労働力を活用し、このような高いパフォーマンスを維持し、さらに向上させて資産の信頼性を高めるために、さまざまな機会をこれからも模索していきます」