アラムコ・アジア・ジャパン、一般の人々を対象にアラビア書道を紹介

東京のイベントでアラビア書道の複雑な美しさについて話すアラビア書家の佐川信子先生(右)。このイベントは異文化に直接触れることを目的として企画されました。

アラムコ・アジア・ジャパンは、アラブと日本文化の橋渡し役として、一般の人々を対象にアラビア書道を紹介するイベントを、日本三大紙のひとつである毎日新聞社にて開催しました。これは同社のCSR(企業の社会的責任)活動の一環です。

「アラビアの書の世界にようこそ」と題されたイベントは、東京の毎日新聞本社1階にある毎日メディアカフェで行われました。講師は日本人のアラビア書家、佐川信子先生。アラビア書家としてサウジアラビアを何度も訪れている佐川先生のお話に、会場一杯の聴衆が熱心に聞き入りました。

未知のアートとの出会い

アラビア書道の世界が徐々にベールを脱ぐにつれ、佐川先生は、その美しさと複雑さで参加者達を魅了しました。また、アラビア書道で使用する「クアラム(qualam:アラビア語で『ペン』)」を紹介し、アラビア文字とラテン文字の主な違いなどについても説明しました。 

佐川先生は、2011年にサウジアラビアのジャナドリヤ祭(伝統と文化の国民祭典)に参加し、2014年にはサウジアラムコのイスラー ・ナレッジ・プログラム(iThra Knowledge Program)に招待され、リヤドとジェッダでワークショップを行いました。今日の技術の進歩に伴い、人々は手で書くことから遠ざかる傾向ですが、先生が竹でできたペンにインクをつけ、繊細な筆つきで文字を書いてゆくと、参加者達の心に人の手によって書かれた心温まる文字の力を呼び覚ましました。

「素晴らしい経験でした。アラビア書道の見た目の美しさに触れただけでなく、その歴史や時代背景等多くのことを知ることもできました」と参加者の一人が、自分の名前がアラビア文字で書き綴られた作品を手に、うれしそうに語ってくれました。