IPTC開会式でのナシル K. アルナイミ(アップストリーム担当プレジデント)挨拶

ナシル K. アルナイミ アップストリーム担当プレジデント

ご臨席の殿下、閣下を始め、お集りの皆様 おはようございます。

ダーランでのIPTC(国際石油技術会議)2024に皆様をお迎えできることを、IPTC実行委員長として非常に嬉しく思います。

IPTCが前回サウジアラビアで開催されてから2年となりますが、実行委員会はこの間、本会議がこれまでの行事の素晴らしい足跡を受け継ぎ、やりがいのある、魅力的で感動的なプログラムを楽しんでいただけるよう努力してまいりました。

開会に先立ち、東部州知事であるサウード・ビン・ナーイフ殿下に深く感謝申し上げます。殿下のご支援がなければ、本会議は実現し得ませんでした。

また、エネルギー相であるアブドルアジーズ・ビン・サルマン・アール・サウード殿下にも感謝申し上げます。殿下のご支援により、私たち実行委員会の仕事は非常に充実したものとなりました。そして、もちろん、議論に独自の見方で価値ある貢献をしていただく皆様お一人一人にも感謝申し上げます。

さて、前回この場所でIPTCが開催されてから多くの変化がありました。

ウクライナでの紛争が従来型のエネルギーの流れを混乱させ、供給と価格に深刻な影響を与え、その影響は世界経済全体へと波及しました。代替エネルギーでは需要を満たせないことが明らかとなった時、多くの政策決定者が、私たちがずっと前から認識していたことを理解しました。すなわち、石油とガスは今もなお、世界のエネルギー供給の安定と安全保障にとって不可欠であり続けているということです。

最近の紅海における輸送の混乱も、この点を裏付けるものです。こうした情勢を受け、多くの国々がエネルギー移行計画を見直すことになりました。そしてやっと、よりバランスの取れたアプローチへの転換が感じられるようになりました。すなわち、旧いものを捨てるのは新しいものを築いてからにする、という知恵を踏まえたアプローチへの転換です。

当業界が時代遅れのものになるという予測は、エネルギーの入手のし易さや安全保障、持続可能性をめぐる、より健全な議論に取って代わりました。これは絶好のタイミングです。というのも、昨年の石油需要は史上最高を記録し、2024年はさらに高まると予想されているからです。

当業界にとって、信頼できるエネルギーを提供するだけでなく、将来のより低炭素なソリューションにも貢献できることを示せるチャンスなのです。私たち全員が、将来を見据えた石油・ガス業界の実現のために果たすべき役割を担っています。

技術とイノベーションによって従来型エネルギーのCO2排出量を削減しつつ、石油・ガスへの時宜を得た投資を通じて、全世界にエネルギーを手頃な値段で安全な供給を保証する責任は私たちにあります。

私たち共通の使命、それはCO2排出量の削減と、より持続可能なエネルギーシステムへの道をひらくこと、言い換えるならば「エネルギー移行」ではなく「排出移行」を実現することです。

その達成のために、生成AI、インダストリアルIoT(IIoT)、デジタルツイン、強力なスーパーコンピューターなど、数々の最先端技術があります。当業界にとって、それら技術が持つ可能性を最大限に活用することが不可欠です。

アラムコは持続可能な未来に向けて取り組みを進めており、皆様の多くも同様の取り組みを進めていると存じます。ぜひアイディアをお聞きし、協力したいと考えております。IPTCはそのための貴重な場であり、今週この会議にお集まりいただいた理由です。

開会に当たって、IPTC実行委員会と各部会に対し、本会議の準備への努力に改めて謝意を表したいと思います。そして、世界各地からご参加いただいたボランティアの方々に対して、その献身的なサポートに謝意を表します。 また、登壇者、出展者、スポンサー各位にも、ユニークで印象に残るプログラム作成のための惜しみない努力に感謝いたします。

今回のIPTCが示唆に富む、協調的で生産的なものとなることを祈っております。

ご清聴ありがとうございました。

【メディア連絡先】

本件に関するすべてのメディアからのお問い合わせは、アラムコのメディア担当部署が承ります(英語)
Email: media.inquiries@aramco.com

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