アラムコCEO「気候問題の喫緊な課題とエネルギーのセキュリティ問題に同時に取り組むため、グローバルなコンセンサスが必要」

アラムコ社長兼CEOのアミン・ナセルは、本日シュルンベルジェ・デジタルフォーラムで行った基調講演で、現実をよりしっかりと見つめた実効性のあるエネルギー移行計画の必要性を訴えました。  

この中で、今後新たにグローバルなコンセンサスを図ることの重要性を強調し、取り組みの中心とすべき戦略の3本の柱を説明しました。

その柱は、次のとおりです。

  • 政策当局者やその他のステークホルダーが、十分かつ安価な在来型エネルギーの供給が長期的に必要であると認識すること。
  • 在来型エネルギーのCO2排出量のさらなる削減と、エネルギー利用の一層の効率化、その両方を可能にする技術。
  • 実績のある在来型エネルギー源を着実に補完する、新しく、CO2排出量がより少ないエネルギーであること。

ナセルは、視野の狭い移行計画がもたらす結果を強調し、次のように述べました。

「石油・ガス投資家を非難し、石油・石炭火力発電所を廃止し、エネルギー供給(特にガス)の多様化を図らず、LNG受入基地に反対し、原子力を拒絶するのであれば、その移行計画は確実なものであるべきです。しかし、今回の危機が明らかにしたように、計画は砂の城の連鎖に過ぎず、現実の波がそれを押し流してしまいました。そして今、世界中の何十億もの人々が直面するエネルギー・アクセスと家計への影響は、深刻化と長期化が懸念されるのです。」

石油・ガス業界への投資増大の重要性については、次のように語りました。

「信じられないことに、恐怖心から大型で長期の重要な石油・ガスプロジェクトに対する投資が依然縮小しています。そして、過度に短期的な需要要因に議論が集中していることも、現在の状況の改善には繋がっていません。強い経済的逆風にも関わらず、世界の石油需要は現在も非常に堅調なのです。しかし、世界経済が回復すれば、需要はさらに回復し、僅かな石油生産余力すらなくなってしまうことが予想されます。そして、世界がこれら盲点に気づく頃には、軌道修正は手遅れとなっているかもしれません。だからこそ、私は深く憂慮しているのです。」

世界が一致団結し、確実な新移行計画を目指す必要性について、次のように語りかけました。

「エネルギー危機による苦しみが残念ながら深刻化する中、世界中の人々が助けを求めています。政策当局者とすべてのステークホルダーが提供できる最善の援助は、よりはるかに確実な新移行計画を中心に世界を団結させ、今朝私がご説明した三本の戦略的支柱を進展させることであると思います。(中略)そうであるからこそ、私たちは、石油・ガス産業を中心に据え、より安全でよりサステナブルなエネルギーの未来の実現に向け尽力するのです。」 


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