アラムコ、バルボリン社グローバル製品事業の買収で合意

サウジアラビアン・オイル・カンパニー(以下、「アラムコ」)は本日、バルボリン社(Valvoline Inc., NYSE: VVV)のグローバル製品事業部門(以下、「バルボリン・グローバル・プロダクツ」または「VGP」)を26億5,000万ドルで買収する株式譲渡契約の締結を発表しました。この取引は、同契約で定めるしかるべき手続きを経て最終的に確定します。

バルボリン・グローバル・プロダクツは自動車や商工業用の高級潤滑油および自動車用化学製品の製造と流通を手掛ける世界有数の独立系企業です。

アラムコは、VGPのもつ堅固な製造流通ネットワーク、優れた研究開発力、主要OEMとの強力なパートナーシップ、そして150年にわたり築き上げられたグローバルブランドとしての知名度を活かし、VGPブランドを世界に拡大していきます。この戦略的買収を通して、アラムコの高級潤滑油製品のラインアップの拡充、世界各地のベースオイル生産能力の最適化、自社のR&D活動やOEMとの関係の強化を図ります。

アラムコのダウンストリーム担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント、モハメド Y. アルカターニは次のように述べています。「バルボリン社のグローバル製品事業は、アラムコの世界的なベースオイル生産を充実させるとともに、私たちの研究開発推進に貢献し、OEMとの関係を強化します。その意味で、当社の潤滑油事業の成長戦略に願ってもない存在です。アラムコの傘下に入ることで、バルボリン社のブランド力と世界的な知名度はさらに発展、拡大を続けることでしょう。また私たちの大胆な戦略を推進していくにあたり、VGPの卓越した人材をアラムコの一員として迎え入れることを非常に喜ばしく思います」

今回の買収をきっかけに、バルボリン社は市場を牽引する小売サービス事業に注力し、成長軌道や世界有数のサービスモデルの強化を図ります。小売サービス事業は、同社の健全な財政状況と明確な価値創造戦略からのメリットを視野に、世界に通用する予防的車両メンテナンスのサービスモデルを展開し、EVの個人所有者、そして登録車両台数の伸びとともにフリート運用事業者へと拡充を目指します。

バルボリン社CEOのサム・ミッチェル(Sam Mitchell)氏は、「堅実かつ差別化された当社の小売サービス事業とグローバル製品事業において、その長期的価値を余すところなく発揮させるという戦略の成果が、VGPの売上に表れています」と述べ、「私たちが築いてきた2大主力事業はいずれも、それぞれの戦略的優先課題に取り組む中で、今後も安定して高い実績をあげていくことでしょう。そのグローバル製品事業が、アラムコという新たな戦略体制のもとで事業をさらに成長させ、このブランドを潤滑油の世界的リーダーへと発展させることを期待します」と語りました。

今回の買収は、規制当局の承認など、複数のしかるべき条件を満たしたうえで最終的な取引成立となります。


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