アラムコ、産業投資プログラムの飛躍的拡充を発表

サウジアラムコ社長兼CEO アミン H. ナサール
  • アラムコは、サステナビリティ、テクノロジー、産業・エネルギーサービス、先進素材の各分野で価値創造の機会を追求
  • プログラムの目的は、サウジアラビアにおける経済成長と多様化の促進
  • 政府のシャリーク・プログラムによる各種助成金を活用したパートナーシップ

アラムコは本日、当社の産業投資プログラムである「アラムコ・ナマアート」を大幅に拡張し、サステナビリティ、テクノロジー、産業・エネルギーサービス、先進素材の4つの主要分野における能力開発に焦点を当てた22件の覚書(MoU)と1件の合弁事業(JV)契約の締結を発表しました。

「ナマアート」とは、アラビア語で「(共に)成長する」ことを意味し、このプログラムは、サウジアラビアに内在する新たな価値創造の豊富な機会を掘り起こし、経済成長と多様化の促進を目的としています。

アラムコ会長のヤシル・アルルマイヤンは、「当社は、iktva(国内産業奨励プログラム)やその延長であるナマアートなどの大規模投資や主要なパートナーシップを通じて、国内の産業、テクノロジー、サステナビリティのインフラの構築、改善の最前線に立ち続けています。こうした取り組みは、経済成長と多様化をさらに促進し、より安定したエネルギー供給を実現し、産業サプライチェーンを効果的にサウジアラビア国内に定着させ、より良い雇用や技能養成の機会を生み出します」と述べました。

アラムコ社長兼CEOのアミン H. ナサールは、「ナマアートは、アラムコの長期成長戦略に参加し、サウジアラビアのエネルギーと化学製品のサプライチェーンの成長に大きく貢献するというすばらしい機会を、当社のパートナーに提供します。全ての関係者が多くの恩恵を相互に享受できる仕組みであり、アラムコが中心的推進力として国を転換し、その専門性と資源を活用して新たな市場や成長分野を開拓していることを誇りに思います。これらの将来有望な分野は、現在そして将来のすべての関係者に大きな機会をもたらすと信じています」と語っています。

ナマアートプログラムで新たに締結された22件の覚書は次の通りです。

  • ソルベイ(SOLVAY)—高度な非金属素材の開発および国内完結型サプライチェーン促進を目的とする覚書
  • DHLサプライチェーン(DHL Supply Chain)—サウジアラビアおよび中東・北アフリカ地域を対象とする国内産業物流・調達ハブ設立の可能性評価を目的とした協定
  • ヴェオリア(VEOLIA)—IKの戦略的ステークホルダーとともに、国内に世界レベルの統合廃棄物管理会社を設立した場合の商業的実現性を模索する、当該企業との独占的覚書
  • エア・リキード(Air Liquide)&ハリバートン(Halliburton)&PIF、ベーカーヒューズ(Baker Hughes)&PIF、リンデ(Linde)&シュルンベルジェ(Schlumberger)&PIF—炭素回収・貯留(CCS)の機会とパートナーシップの可能性を評価するための、3組個別に締結した非拘束の覚書
  • AICスチール(AIC Steel)、GSW、マクダモット(McDermott)、世洋(Seyang)&センダン(Sendan)、NARMEL(NOVEL ARABIA MIDDLE EAST COMPANY LTD)—モジュール構築に関する5組個別の覚書
  • サムスンエンジニアリング(Samsung Engineering)、現代自動車(Hyundai)、サイペムエンジニアリング(Saipem)—エンジニアリング、調達、建設分野に関する3社個別の覚書
  • エリオン(Elion)、グリーングローブス(Green Groves)—自然を基本としたソリューションの地域化の実現性評価を目的とする、2社個別の覚書
  • ハネウェル(Honeywell)—産業施設の効率性、持続可能性、優れた事業展開をさらに向上させる次世代デジタル・ソリューションを開発・実施するJVの発足を目指す覚書
  • ガルフ・モジュラー・インダストリー(Gulf Modular Industry:GMI)—建築・建設部門において建築モジュール製造プロセスへの非金属素材応用技術開発・実用化に関する実現性検証を目的とする覚書
  • アーモロック(Armorock)—建築・建設部門において非金属ポリマーコンクリート用途の開発・実用化に関する実現性検証を目的とする覚書
  • シェル&AMGリサイクリング(Shell & AMG Recycling)&ユナイテッド・カンパニー・フォー・インダストリー(United Company for Industry)—金属再生および触媒製造に関する三者間覚書
  • アヴィバ(AVEVA)—人工知能(AI)、機械学習(ML)、デジタルツインなど各種デジタル技術の開発・展開を地域化するための戦略的提携を目的とした覚書
  • 宝鋼集団(Baosteel)—サウジアラビア国内に統合型スチール板製造施設の建設、所有、運営に必要な技術研究と開発計画を推進するための覚書

アラムコによる産業エコシステムへの継続的支援から、世亜メタル(SeAH)とサウジアラビア産業投資会社(Dussur)による国内ステンレススチールシームレス管(継目無鋼管)製造の合弁事業設立への合意が実現しました。

アラムコのテクニカルサービス上級副社長アハマッド A.アルサーディは次のように述べています。「ナマアートを通じて、継続した産業発展という私たちの目標に同意する世界レベルのパートナーが結集しています。これらの世界企業との提携は、国際企業にとってサウジアラビアの大きな魅力を示しており、素材やプロセス、ソリューション分野における新たなイノベーションへの道を拓いています。サウジアラビア政府のシャリーク・プログラムを通じて、金融や財政、税制、法規制上の各種優遇制度を活用し、私たちは競争力を高め、環境、事業、各パートナー、そしてエネルギー・化学製品部門に利益をもたらすことを目指しています」

ナマアートプログラムは、アラムコの企業目的に密接に関連する4分野を対象として、投資を行います。

  1. サステナビリティ:アラムコは、すでにアップストリーム部門において業界で最も低い炭素強度を誇っていますが、炭素回収などのグリーン技術によってさらなる廃棄物削減や炭素排出量削減を目指す循環型経済を実践しています。
  2. テクノロジー:アラムコは、自社のデジタル・トランスフォーメーションプログラムを通じて、先進の4IR技術を駆使し、作業効率を高め、安全性や信頼性、コスト、環境面でのパフォーマンスを向上させる新たなソリューションを採用しています。
  3. 産業:低コスト生産の優位性や安定した供給を維持するため、当社は在庫管理や調達、物流、地域化などの改善を通じて、サプライチェーンのさらなる効率化を目指します。
  4. 先進素材:生産されるすべての炭化水素の価値を高めるため、当社は最先端ソリューションを活用し、非金属素材分野におけるイノベーションを促進しています。建築・建設や石油・ガス、再生可能エネルギー、自動車、梱包の各部門への恩恵が期待されます。

このプログラムは、2015年に開始したサウジアラビア国内産業奨励(iktva)プログラムを補完するもので、現地化や技能開発、知見伝承、雇用創生を通して、国内のサプライチェーン効率化を促進します。こうした目的に賛同し、サウジアラビアのエネルギー・産業エコシステムを世界レベルで推進するための大規模な取組みとして、サルマン国王国際海運業複合施設やサルマン国王エナジーパーク(SPARK)、さらに近日開設のLAB7イノベーションハブなどがあります。

今回発表の22件の新しい覚書締結は、2020年11月に発表された、金属再生分野での事業機会の発掘を目指したシェル&AMGリサイクリングとの提携、また3D印刷分野の新たな商業機会に着目した蘇州西帝摩(Suzhou XDM 3D Printing Company Ltd)との協力関係に基づくもので、さらに発展した内容となっています。

ナマアートプログラムにご関心のある企業は、以下のメールアドレスまでご連絡ください。

G-NAMAAT@Exchange.Aramco.com.sa